FlutterKaigi 2025 参加レポート - Bronzeスポンサーとして協賛しました!

こんにちは、人材プラットフォーム本部CTO室の奥澤です。株式会社メドレーの人材プラットフォーム本部では現在、Flutterを用いて複数のモバイルアプリを開発しています。Flutterに興味を持つメンバーが増え、注目度も高まっています

2025年11月13日、日本最大級のカンファレンス「FlutterKaigi 2025」が開催されました。FlutterKaigiは有志により開催され、メドレーからも複数のメンバーが参加しています。メドレーでは、Bronzeスポンサーとして協賛しており、技術カンファレンスへ継続的に協賛を通じて、技術コミュニティの支援を行っています。

本記事では、FlutterKaigi 2025への参加レポートを報告します。

会場の様子

FlutterKaigi 2025は、大手町プレイス ホール&カンファレンスで開催されました。会場に着くと、巨大なDashちゃんに迎えられました。FlutterKaigiを盛り上げるぞという気持ちが高まります。また、写真では小さいですが、このボードにはBronzeスポンサーとしてメドレーの社名も出ています。

会場入口の様子

会場の2階には、メッセージボードも設置されていました。遠方から参加された方のコメントも多数残されていました。見知らぬ参加者同士でコミュニケーションできるのは良いですね。

メッセージボード

また会場では、スポンサーブースをまわってスタンプを集めるスタンプラリーが開催されていました。自分も各社のブースをまわり、技術、プロダクト、開発体制などの話を聞かせていただきました。いくつかのブースではかなり長い時間にわたって情報交換させていただき、とても有益な時間になりました。スタンプを集めて引けるクジでは当たりを引き、Dashちゃんのぬいぐるみをいただきました。宝物にします。

Dashちゃんのぬいぐるみ

セッションの紹介

印象に残ったセッションを紹介します。

Flutterにしてよかった? 出前館アプリを2年運用して気づいたこと全部話します

出前館には複数のモバイルアプリがあり、2年前にそのすべてをFlutterに統一したとのこと。それからの2年間で遭遇した技術面・運用面での課題とその課題をどう解消したのかを発表されていました。

まず、2年前まではReact NativeのCode Pushを利用してアプリを配信していたが、Flutterへの移行に伴い2週間のリリーストレインで運用するようになった、という話がありました。モバイルアプリにおけるリリーストレインの事例自体は多いと思いますが、フレームワークの移行に伴ってリリースフローも変更したという話は興味深く聞きました。「ユーザーに素早く価値を提供すること」を起点にリリースフローを再定義されていた点は素晴らしいなと感じました。

次に、Flutter Webを活用して開発中のフィードバックを受けるようにした、という話も良かったです。Flutterで開発しているモバイルアプリを、開発中のフィードバックを得るために社内に向けてWeb版で提供するようにした、とのことです。開発中のアプリをモバイル端末で動かしてもらってフィードバックを受ける、というのは実は心理的な障壁が高く、Web版を動かしてもらってフィードバックを受ける方が心理的障壁が低くフィードバックが集まりやすい…という点は驚きでした。Flutterを使って開発しているからこそ実現できた活用事例でした。

顧客価値を実現するFlutter:KPI・SLOから考えるキャリア支援アプリのUIUX設計

顧客価値を実現するためにFlutterをどう活用しているか?について実践してきた内容を発表されていました。提供したい顧客価値を定義し、重要指標を特定し、Flutterを用いて重要指標をどうやって改善するか、という事例の話でした。例えば以下のような事例です。

  • 入力内容の即時ローカル保存によってフォーム入力における離脱率の指標を改善した
  • UIを楽観的更新することによって体感レイテンシの指標を改善した

発表されていた内容は、顧客価値を実現するためにモバイルアプリエンジニアから提案できるものだと思います。こういった取り組みについては、他社の具体的な事例を知る機会はなかなかないため、ありがたい発表でした。

アクセシビリティ、まだ完璧じゃないけど ── “今から”できること

アクセシビリティは重要な品質特性のひとつですが、モバイルアプリにおけるアクセシビリティへの取り組みはまだまだ発展途上にあると思います。しかしながら、カンファレンスでのアクセシビリティに関するセッションも増えつつあり、本セッションもそのひとつです。本セッションでは、Flutterにおけるアクセシビリティの基本や遭遇したトラブルについて発表されていました。

まず、Flutterにおけるアクセシビリティ対応ではSemantics Widgetを利用することが重要である、という説明がありました。その上で、Semantics Widgetの基本的な使い方の説明がありました。またこれまで遭遇したトラブルとしていくつかの事例が共有され、例えば標準WidgetではなくGestureDetectorを使用して実装した場合にスクリーンリーダーが適切に読み上げできない事例などが共有されました。

Flutterにおけるアクセシビリティの実装を再確認できたと共に、どのような場合に適切な読み上げができなくなってしまうのかを認識できました。非常に実用的な、有益なセッションでした。

最後に

Thank you!

メドレーの人材プラットフォーム本部では、Flutterエンジニアを積極採用中です。Flutterを活用した医療ヘルスケア領域の課題解決に興味がある方は、ぜひカジュアル面談にお越しください!