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2025-04-25

メドレーのAI活用戦略:「AI for All」

メドレーの AI 活用戦略

こんにちは!メドレー株式会社 人材プラットフォーム本部 VPoE の倉林(@terukura)です。今回は、メドレーにおける AI 活用の取り組みについてご紹介します。

昨今、多くの企業が AI の活用に取り組んでいますが、メドレーでは「全職種が全業務で当たり前に AI を活用している企業:AI for All」を目指して、それぞれの役割や業務に合わせた AI 活用を進めています。

メドレーでは「AI for All」を旗印に、AI 活用戦略を大きく 3 つの領域に分けています。

AI for All AI for All

1. AI 活用による業務オペレーションの効率化:日々の業務プロセスを AI で効率化し、ルーティンワークの時間を削減することで、より創造的な業務に集中できる環境を作ります。

2. AI 活用によるエンジニアリング生産性向上:開発サイクルの短縮と品質向上を実現し、より多くの価値を生み出せるようにします。

3. AI 活用によるプロダクト価値提供:ユーザーに直接価値を届ける AI 機能を実装し、メドレーのサービスをさらに進化させます。

またこれらの領域をそれぞれブーストさせるために、土台となる基礎活動もしっかり推進しています。

安心・安全な AI 活用のためのガイドライン整備:医療領域を扱う企業として、セキュリティとプライバシー保護は最優先事項です。社内では「AI ガイドライン」を整備し、明確な指針を提供することで、安心して AI ツールを活用できる環境を整えています。

AI Enabling:全社の AI 活用レベルを底上げするため、様々な AI ツールや活用環境の整備、最新ツールの評価・共有、定期的な勉強会開催などを推進しています。社内 AI プラットフォームとして Dify を導入し、各部門が様々なモデルやフローの検証・活用を容易に行える環境を提供することで、技術的な障壁を低減しています。

今回の blog では、こうした全社的な取り組みの中でもエンジニア面談・面接でよく質問いただく 「AI 活用によるエンジニアリング生産性向上」 について、具体的な活用ツールなども踏まえてご紹介できればと思います。

プロダクト開発・エンジニアリングの変化

特に最近では、Claude Sonnet 3.7 の登場もあり、コーディング領域における AI 活用は大きなゲームチェンジを迎えていると感じています。 エンジニアリング生産性の飛躍的な向上が現実のものとなり、従来の開発スタイルを根本から見直す時期に来ています。

開発スタイルの変化 開発スタイルの変化

AI を活用しているエンジニアとそうでないエンジニアの間で、処理できるタスク量に大きな差が生まれつつあります。もちろん、AI が活用しやすい領域とそうでない領域があるものの、その差は想像以上に大きく、今後さらに拡大していくでしょう。

メドレーでは 2025 年末までに、プロダクト開発のあらゆる職種(PdM/QA/Design/Engineer)・工程において AI 活用率 100%を目指しています。これは単なる数値目標ではなく、全デベロッパーが AI を自分の「パートナー」として効果的に活用できる状態を実現するためのビジョンです。

活用している AI ツール

メドレーのエンジニアリング組織では、様々な AI ツールを開発プロセスに組み込み、生産性と創造性を高めています。以下では、特に効果を発揮している主要なツールとその実際の活用シーンについてご紹介します。

コード生成・開発支援ツール: Cursor、GitHub Copilot、Cline、Windsurf

元々 GitHub Copilot は全社導入していましたが、最近では Cursor をはじめとする AI エージェントや AI 搭載コードエディタも全社で利用できる環境を整えています。

これらのツールは単なるコード補完にとどまらず、開発体験そのものを変革しています。

思考支援・問題解決ツール: Claude、ChatGPT、Gemini、NotebookLM

対話型 AI は、思考のパートナーとして日々活躍しています。特に複雑な課題に直面した際、これらのツールを活用して問題解決の糸口を見つけています。

UIUX のプロトタイピングにもこれらのツールが大いに貢献しています。特に artifact 生成機能を活用することで、アイデアから視覚的な UI 案まで素早く作成でき、PdM・デザイナー・エンジニア間のコミュニケーションが格段にスムーズになっていく兆しを感じています。

自律型開発エージェント: Devin

Devin は、開発スタイルに新たな可能性をもたらしています。「非同期での開発」を可能にし、開発者が他のタスクに取り組んでいる間でも、定型的な開発作業や特定の機能実装を進めることが現実となってきています。

検証初月で約 1,500 ACUs(約 375 時間相当)の活用実績があり、Devin を活用しているデベロッパーも現在 80 名を超えています。今後も予算の一部を Devin に割り当て、さらなる活用強化を進めています。

AI 開発プラットフォーム: Dify

Dify のようなプラットフォームは、社内の AI 活用の実験場となっています。様々なモデルやプロンプトの検証、複雑な AI ワークフローの構築など、AI の可能性を探求する基盤として活用しています。

AI ツール活用の今後の基本方針

これらのツールを適材適所で組み合わせることで、開発プロセス全体の効率化を実現し、全社員が AI を自分のパートナーとして活用できる環境づくりを進めています。

その際、私たちが特に重視している点は以下の 2 つです:

  • 単なるツール導入にとどまらず、効果的な活用方法のナレッジを組織内で共有し、継続的に改善していくこと
  • FourKeys を軸に開発生産性をモニタリングし、データに基づいた改善を進めること

まだ過渡期ではありますが、すでに複数のチームで開発サイクルの短縮や品質向上といった、生産性向上の明確な兆候が表れ始めています。

推進・検証中の領域

以下の領域は現在積極的に推進・検証中です。成果が出次第、順次アウトプットしていきます。

AI×QA

  • AI を活用したテスト自動生成によるテストカバレッジの向上と QA 工数の削減
  • エッジケースの自動検出機能による人間が見落としがちなバグの早期発見

AI× データマネージメント

  • 大規模データセットからのインサイト抽出と意思決定支援
  • データクレンジングと前処理の自動化によるデータ品質向上

「AI ファースト」の開発フロー

  • AI が理解しやすいコード構造とドキュメント体系の標準化
  • ナレッジやルールを AI が理解しやすい形で蓄積・管理

MCP の利用ルールとガードレールの整備

  • 安全かつ効率的な AI 活用のための社内 MCP ポリシーとガードレール設計
  • ドメイン知識を組み込んだ自社 MCP の開発と展開

AI 活用時代のエンジニア採用・人材要件

  • AI ツールを効果的に活用できる思考力と指示能力を重視した採用基準
  • 技術的深さと AI との協業スキルを評価する新たな人材ペルソナ

AI 関連費用対効果・費用モニタリング

  • 各種ツールのコスト・モデルのコストなど様々なコスト管理
  • 生産性モニタリング

医療 ×AI の可能性

医療現場では従来から画像診断や遺伝子解析などの臨床領域で AI 活用が進んでいますが、その他の業務領域にも AI を取り入れることで、さらなる効率化や価値創出の可能性が広がっていると考えています。

患者情報の入力や整理、診療記録の作成、医療スタッフ間のコミュニケーション、スケジュール管理など、医療現場の日常業務に AI を活用することで、医療従事者の負担を軽減し、本来の患者ケアにより集中できる環境づくりにつながる可能性があると思います。

メドレーは医療 DX から医療 AX へと進化する中で、医療従事者と患者の双方に価値を提供できる独自のポジションにあります。今後も AI を活用した新しいプロダクトラインアップを発表予定ですので、ご期待ください!

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