こんにちは、開発本部平木です。去る8/25に行われた、日本初(!!)のKotlinの言語カンファレンスであるKotlin Fest 2018に弊社は"ひよこスポンサー"として協賛させていただきました。
公式Twitterで紹介された様子
スポンサーのご紹介です。Medley (@medley_life) 様にKotlin Festのひよこスポンサーになっていただきました!よろしくお願いします! #kotlinfesthttps://t.co/RojsiqlGMi
— Kotlin Fest 2018 (@kotlin_fest) August 24, 2018
今回スポンサーチケットで参加させていただいたので、つれづれとレポートを書いてまいります。
メドレーとKotlinの関わり
なぜ、メドレーがKotlin Festに協賛したかというとKotlinを使ってAndroidアプリを作っているからになります。
オンライン診療アプリ CLINICSのAndroid版で使っています。 play.google.com
Androidで正式にKotlinサポートすることがアナウンスされてからできるところをJavaからKotlinに書きかえていっています。
方針としては、ムリに全部のソースをKotlinにするという形ではなく改修などで触ったソースで余力があれば書きかえるというスタンスでやっていますが、それでも現在50%弱のソースがKotlinになってい ます。
Kotlinで書いた場合にJavaよりも可読性や堅牢性が上がるというメリットを実感していたところ、今回のKotlin Festの開催を知り、協賛させていただいたという次第です。
イベントの様子
会場は東京コンファレンスセンター品川でした。自分は初訪問だったのですが、設備も充実しており良い会場だと思いました。
無限に出てくるかのようなコーヒー・飲み物とお菓子が大変ホスピタリティを感じさせます。
スポンサーブースも盛況で、なかでもYahoo! Japanさんのモブプロ実演や、CyberAgentさんのKotlinクイズなどが人気を集めていました。
M3さんのブースでいただいたロゴ入りじゃがりこ
セッション
セッションは2セッションが同時に行われるという形式でした。
自分が参加したセッションのみですが簡単な感想でご紹介します。
Kotlinで改善するAndroidアプリの品質
JavaからKotlinへの書きかえを考えた場合のアプリの品質を主軸にしてメリットを紹介する…というものでした。
Effective Javaの中で紹介されている項目について、Kotlinではどうなるかという視点での紹介は大変興味深かったです。
KotlinはJavaよりもNull安全を始め、堅牢だというイメージがありましたが、こうしてJavaでするべきであるという項目がKotlinでは言語仕様レベルで対応されていることが多いというのを目の当たりにすると、さらに頼もしく思えるというようなセッションでした。
Kotlinアプリのリファクタリングポイント
www.slideshare.net
既に存在するKotlinのコードをどのような指針でリファクタリングしていくかというセッションです。
「こういうときに書き方複数あるけどどうしよう…」という例ばかりだったので、自分達のアプリでもすぐに使えるような実践的なセッションでした。
中でもいかにMutable
なプロパティを避けるかというフローチャートは、理路整然としていてこれからKotlinを書いていく上でかなり参考になりました。
Kotlin linter
自分の場合、JavaScriptなどでもわりとLinterは興味がある分野だったのですが、KotlinのLintについて はandroid-lintしか使ったことがなかったので、紹介されているLinterの情報が参考になるセッションでした。
KotlinのLinterもやはりASTを触らないとオリジナルルールの設定ができないのかーなど普段触れていなかった知識が得られて有意義でした。
が、KotlinのASTはPsiViewerというIntliJ プラグインくらいしか対応してなさそうで、自分で設定するとなると若干つらそうだなという印象でした。
AST Exploreあたりで気軽に試せると良いですね。
Kotlinで愛でるMicroservices
サーバサイドKotlinをMicroserviceでガンガン使用するために必要なエッセンスがまとまったセッションでした。
元々使っていたGoとの使いわけや、実際どのようなアーキテクチャで作って、デプロイや監視など運用をどのようにしているのかなどがコンパクトにまとまっていて大変分かりやすかったです。
サーバサイドKotlinは弊社で使う予定は現状まだ無いのですが、このセッションを見た限りミニマムに始めることが可能な感じに思えたのが収穫でした。
まとめ
Kotlinの日本初のカンファレンスでしたが、来場者もかなり多くKotlinエンジニアの裾野が広いなという印象でした(セッションによっては立ち見も出ていました)。
またセッションも初級から上級まで幅広く取り揃えられていたので、飽きることなく楽しめましたし、来年以降も続いていってほしいと思ったカンファレンスでした。
メドレーでは今後も色々なTechカンファレンスをスポンサードして参ります。色々な場所で、お会いできたらと思います!